歓迎会や忘年会の幹事を初めて任されると、何から手をつければいいのか分からなくなりがちです。この記事では、筆者が幹事を経験して実際につまずいた4つのことを中心に、1か月前から当日・終了後までにやることを順番にまとめました。例として、12人の部署(営業2課)で新人2人の歓迎会を開く場合で説明します。

幹事のやることリスト

全体の流れは次のとおりです。時期はあくまで目安で、会の規模や会社の慣例に合わせて調整してください。

1か月前に上司と先輩に確認する、3〜4週間前に日程を決める、日程が決まったらお店に電話して予約する、2〜3週間前に案内を出して出欠を確認する、1〜2週間前に挨拶をお願いする人に連絡する、1週間前〜前日に最終案内を送って人数を確定し、必要なら最初の席を決める、当日・終了後に受付・集金・会計とお礼をする、の7つの段階。日程、出欠、席決めの段階にはそれぞれ日程調整ツール、出欠確認ツール、グループ分けツールが使えることを示している
幹事のやることと時期の目安(模式図)。画像を選ぶと拡大できます。

新人の幹事がつまずきやすいのは、お店の選び方、人数が変わったときのお店とのやり取り、会費の伝え方、挨拶をお願いする人への連絡の4つです。それぞれ、この後の手順の中で詳しく説明します。

最初に上司と先輩に確認すること

幹事を任されたら、まず上司(または幹事を頼んだ人)に次のことを確認します。ここがあいまいなまま進めると、後でお店や会費を決め直すことになります。

  • 会の目的と主賓:歓迎会なら歓迎される人、送別会なら送り出す人が主賓です。日程は主賓の都合を最優先にします。
  • 参加してもらう範囲:部署全員か、チームだけか。他部署の人を呼ぶかどうか。
  • 予算と会費の決め方:1人あたりの予算の目安、役職ごとに会費を変えるか、主賓を無料にするか。
  • 日程の希望:避けたい曜日や時期(月末・締め日など)、部長など必ず参加してほしい人。

お店選びは、1〜2年上の先輩に聞くのが近道

入社したばかりだと、会社の近くにどんなお店があって、どこなら10人前後で入れるのかが分かりません。そんなときは、自分より1〜2年早く入社した先輩に、おすすめのお店を聞いてみてください。歓迎会などの幹事は若手が順番に担当することが多いため、その先輩が去年の幹事だった可能性が高く、次のような情報を持っています。

  • 去年使ったお店と、人数・予算に対する満足度
  • 個室があるか、上司が気に入っていたお店はどこか
  • 去年の会費の金額や、集金で困ったこと

去年のお店をそのまま使う必要はありませんが、候補を2〜3店に絞るだけでも、準備はかなり楽になります。

日程を決める

候補日を3〜5日出して、参加できるかを○(参加できる)・△(未定)・×(参加できない)で答えてもらいます。ポイントは、主賓と部長など、必ず参加してほしい人の都合を優先することです。○の人数がいちばん多い日でも、主賓や部長が参加できなければ開く意味が薄れてしまいます。

KantanToolsの日程調整ツールでは、カレンダーで候補日を選んで日程調整のページを作り、URLを送って回答を集められます。管理ページで「必須」にした人が×の日や、○の人数が足りない日は「条件外」になり、条件を満たす日時が上に並びます。

回答12件・候補4件のランキング。1位の11月13日(金)19:00〜21:00は条件を満たすで○10 △1 ×1。2位の11月12日(木)は○9 △1 ×2だが必須の山本 隆さんが×のため条件外。3位の11月17日(火)と4位の11月19日(木)は必須の新人が×で、○が7名(最低8名)のため条件外
山本部長と新人2人を「必須」、○の人数を「8名以上」にした例。11月12日は○が9人いても、部長が×なので条件外になります。画像を選ぶと拡大できます。

日程を決めたら、その日の○と△の合計(この例では11人)を控えておきます。これが、次にお店に伝える「最大人数」になります。

お店に電話して予約する

日程が決まったら、すぐにお店を予約します。予約サイトから申し込むこともできますが、筆者のおすすめはお店に直接電話することです。この時点では出欠が確定していないため、人数が変わることを前提に、次のことを相談しておけるからです。

  1. 最大人数で予約する:日程調整で○と△だった人数(この例では11人)で予約します。少なめに予約して後から増やすより、多めに押さえて減らすほうが、お店も対応しやすいことが多いです。
  2. 前後1〜2名の増減に対応してもらえるか聞く:「人数がまだ確定していないので、当日まで前後1〜2名の増減があるかもしれません。その場合、当日対応していただけますか」と伝えます。
  3. 料金について店長に相談しておく:コースの料金、人数が減ったときに料金がかかるか、キャンセル料はいつから発生するかを確認します。電話に出た人が判断できない場合は、店長につないでもらうか、折り返しをお願いします。
  4. 最終人数を伝える期限を聞く:何日前までに人数を確定させればいいかを聞いておくと、出欠の回答期限を決めやすくなります。

あわせて、個室や席の配置、アレルギーへの対応、支払い方法(現金・カード、領収書の宛名)も確認しておくと、当日あわてずに済みます。

電話で確認すること例
日時と人数11月13日(金)19:00から2時間、11名
人数の増減当日まで前後1〜2名変わる可能性がある。対応してもらえるか
料金飲み放題付きコースの料金。減った場合・キャンセル料の扱い
人数確定の期限何日前までに最終人数を伝えればよいか
その他個室の有無、アレルギー対応、支払い方法と領収書

案内を出して出欠を確認する

お店が決まったら、参加する人に案内を出して出欠を確認します。回答期限は、お店に最終人数を伝える期限より数日早めに設定しておくと、返事がない人に催促する時間を取れます。案内の例です。

件名:【ご案内】営業2課 新人歓迎会(11月13日)

営業2課の皆さま

お疲れさまです。藤田です。
新しく配属された佐野さん・岡本さんの歓迎会を、次のとおり開催します。

■日時:11月13日(金)19:00〜21:00
■場所:新橋駅 徒歩3分の居酒屋(店名と地図は最終案内でお送りします)
■会費:最終案内でお知らせします

参加・不参加を、10月30日(木)18時までに下のURLから回答してください。
二次会の参加予定と、食物アレルギー・苦手な食べ物もあわせて教えてください。
(URL)

グループチャットで返事をもらうと、返信が流れて人数を数え間違えやすくなります。出欠確認ツールを使うと、参加・未定・不参加の人数を自動で数えられ、二次会の参加予定や食物アレルギーなどの追加の質問もまとめて聞けます。

回答状況として、○参加10名、△未定1名、×不参加1名。追加の質問の二次会は、参加する5名、参加しない4名、当日決める3名、回答12件。出欠状況をテキストでコピーと回答をCSVで保存のボタンがある
出欠確認ツールの管理ページ。二次会のような選択式の質問は人数も集計されます。画像を選ぶと拡大できます。

食物アレルギーのような自由に書いてもらう質問の回答は、管理ページの回答一覧で確認できます。分かった内容は、最終人数と一緒にお店に伝えましょう。

中島 由佳さんの回答で、二次会は参加しない、食物アレルギー・苦手な食べ物はえび・かに
回答一覧に表示されたアレルギーの回答。画像を選ぶと拡大できます。

挨拶をお願いする人に連絡する

歓迎会や送別会では、最初の乾杯や最後の締めで挨拶をすることがよくあります。挨拶がある会かどうかを確認し、お願いする人には事前に連絡しておきましょう。当日になって突然お願いすると、相手を困らせてしまいます。

  • 誰にお願いするか:一般的には役職が上の人に乾杯や締めをお願いすることが多いですが、会社によって慣例が違います。上司か去年の幹事に確認してから決めます。
  • いつ、どのくらい話してもらうか:「開始直後に1〜2分」のように、タイミングと長さも伝えます。
  • 主賓の自己紹介:歓迎会では、新人に一言挨拶してもらうことがあります。その場合は新人にも前もって伝えておくと、心の準備ができます。
山本部長

お疲れさまです。藤田です。
11月13日の新人歓迎会で、冒頭の乾杯のご挨拶をお願いできますでしょうか。
19:00の開始直後、1〜2分ほどを予定しています。
ご都合が難しい場合は、お手数ですがお知らせください。

最終案内で会費と集金方法を伝える

出欠がそろったら、お店に最終人数を連絡し、参加者に最終案内を送ります。最終案内で特に大事なのが会費と集金方法です。役職ごとに会費を変える職場では、役職ごとの金額を具体的に書くようにしてください。「会費は当日お知らせします」としてしまうと、当日の受付で金額を聞かれたり、お釣りが足りなくなったりしがちです。

件名:【最終案内】営業2課 新人歓迎会(11月13日)

営業2課の皆さま

お疲れさまです。藤田です。
11月13日の歓迎会について、最終のご案内です。

■日時:11月13日(金)19:00〜21:00(18:50ごろにお店にお集まりください)
■場所:(店名)
    (住所)
    地図:(URL)
■会費
 部長 11,000円
 課長  9,000円
 主任  6,000円
 一般  4,000円
 ※主賓の佐野さん・岡本さんは無料です
■集金方法:当日の受付で、現金でお預かりします。
      お釣りのないようにご用意いただけると助かります。
■乾杯:山本部長 締めの挨拶:田村課長

当日の欠席・遅刻は、藤田の携帯(090-XXXX-XXXX)までご連絡ください。

この例の会費は、飲み放題付きコース5,000円×参加10名=50,000円を、主賓の新人2名を除く8名で負担する場合の計算です。役職ごとの金額の差は会社によって違うため、上司や去年の幹事に確認して決めてください。

役職会費人数小計
部長11,000円1名11,000円
課長9,000円1名9,000円
主任6,000円3名18,000円
一般4,000円3名12,000円
新人(主賓)無料2名0円
合計10名50,000円

集金方法は、当日の受付で現金で集める、事前に振り込んでもらう、キャッシュレス決済で送ってもらうなど、職場で使われている方法に合わせます。どの方法でも、いつまでに・どうやって払えばいいかを案内に書いておきましょう。

最初の席を決める(必要な場合)

飲み会では、しばらく飲んで場がなごんでくると、参加者が自由に席を移動して話すことがよくあります。そのため、席は決めずに「空いている席にどうぞ」で始めても問題ありません。

ただ、次のような場合は、最初の席だけ決めておくと安心です。

  • 人数が多く、テーブルや部屋が分かれる
  • 同じチームや同じ立場の人で固まりやすく、主賓が話せる相手が限られそう
  • 他部署との合同の会などで、初対面の人が多い

決めておくのは、乾杯をするまでの最初の席だけで十分です。途中からは、自由に移動してもらいましょう。

席を決める場合は、グループ分けツールに参加者の名前と役職を貼り付け、「偏りをなくす列」で役職を選ぶと、各テーブルに役職がばらけるように分けられます。

10名を2グループに分けた結果。Aグループは田村 浩二、松井 恵、中島 由佳、藤田 翔、岡本 拓海で、役職は主任1・一般2・新人1・課長1。Bグループは山本 隆、石田 直樹、原田 健太、吉川 大輔、佐野 陽菜で、役職は主任2・一般1・新人1・部長1
参加10名を役職が偏らないように2つのテーブルに分けた例。部長と課長が別のテーブルになり、新人も1人ずつに分かれています。画像を選ぶと拡大できます。

当日の流れ

  1. 開始の15〜30分前にお店に着く:人数と席、コースの内容をお店と最終確認します。欠席や遅刻の連絡が来ていたら、この時点で伝えます。
  2. 受付で集金する:参加者の名前と役職の一覧を用意しておき、受け取ったらチェックを付けます。お釣り用の小銭も準備しておくと安心です。
  3. 乾杯の挨拶をお願いする:全員がそろったら、お願いしていた人に乾杯の挨拶をしてもらいます。
  4. 途中で時間とラストオーダーを確認する:飲み放題のラストオーダーの時間を把握し、終了の少し前に全体に声をかけます。
  5. 締めの挨拶と会計:締めの挨拶の後に会計をします。領収書が必要な場合は、宛名と但し書きを伝えます。二次会がある場合は、移動先を案内します。

終わった後にすること

  • 会計を確認する:集めた会費とお店への支払いが合っているかを確認します。差額が出た場合の扱いは、上司に相談します。
  • お礼を伝える:参加者全体へのお礼に加えて、挨拶をしてくれた人や、お店選びを手伝ってくれた先輩にも個別にお礼を伝えます。
  • 来年の幹事のためにメモを残す:お店、人数、会費、困ったことをメモしておくと、来年の幹事に聞かれたときにすぐ答えられます。今度はあなたが、相談される先輩になります。

この記事の例に出てくる名前や金額、お店の情報は架空のものです。会費の決め方や挨拶の慣例は職場によって違うため、迷ったら上司や去年の幹事に確認してください。